宝塚音楽学校96期裁判の記録(全まとめ)

時系列:退学処分まで

平成20(2008)年
原告、受験スクールKIEの冬期講習に通う。先生に「この子は受かる」と全員の前で太鼓判をおされる。
平成20年4月11日 入寮式。原告は一番委員αと同室(2204号室)になる。部屋に他の委員やαと仲の良い生徒が泊まり込むため、原告は他の生徒(E、Y)の部屋で寝るようになる。 委員一覧、部屋割表
平成20年4月12日〜16日 ガイダンス。この時期から、寮や学校で、現金や生活用品、授業に使うものがなくなる。
平成20年4月17日 入学式
平成20年5月3日 本科の洗濯機やゴミ箱に原告の洗濯物が入っていて問題になる。
平成20年5月25日 すみれ売り(音楽学校生による募金活動)。原告、注目される。
平成20年5月28日 学校、生徒たちに、なくなったものに関する調書「被害届」を提出させる。
平成20年6月15日 原告不在の大捜索で、原告の部屋から、これまで失くなったもののうちいくつかが「発見」される。委員たちによる原告に対する詰問は深夜にまで及ぶ。翌朝、「原告は中学時代から精神病で盗癖があった」ことになっていた
  原告は一人部屋に隔離される。
平成20年7月4日 学校職員(藤井)に「精神科に行け」と言われた原告は、ショックで泣きながら親に電話をかける。その後、両親は何度も学校に掛け合い、面談を重ねる。
夏休み中 音楽学校は寮に防犯カメラをやっと設置する。
平成20年8月21日 夏休み中、原爆で亡くなった地元の先輩スター園井恵子の法要に参加した原告は、予告なしのテレビ局の取材に応じてしまう。その画像をネットで見た生徒(K)に電話で「精神科に行け」と責められ、帰寮したのちは他の生徒たちからも責められる。
 この頃から 原告の母親のメモには、原告に対する他の生徒からの「死ねばいいのに」などの暴言、授業でペアを組まない等のいじめ行為が多数記録されている。
平成20年8月29〜30日 原告の親が学校と面談。
平成20年8月31日 洗濯機の使い方を守らないとして、原告は洗濯機の使用禁止になり、早朝5時起きで洗面所での手洗いを命じられる。
平成20年9月3日 修学旅行の部屋割りで、多くの生徒が原告と一緒にならないよう祈り、一緒の部屋になった生徒たちは「えー」と嫌がる。
平成20年9月13日 予科ルームで共用スプレーを間違って鞄に入れてしまった原告を、JとPが「盗んだ」と騒ぎ立てる。
平成20年9月16日 原告の親が学校と面談。
平成20年9月17日 原告がコンビニで万引きをしているのでは、と報告を受けたαは、原告とよく一緒に帰寮していた生徒二人(GG、EE)に監視を指示し、この生徒の監視結果を元にコンビニから帰ってきた原告の部屋を捜索し、紙袋の中を確認。五目おにぎりやファンタオレンジなどを万引きしたとして学校に報告した。「防犯ビデオを見てください」と言う原告に対し、学校職員(今西副校長、藤井、神田)も「イライラする」「本当にやってなかったら言えるんじゃないの」と責めた。
平成20年9月23日 修学旅行に行かないことになった原告に対し、後期一番委員になることが決まっていたOが「これ以上悪名売らないでね」と注意事項を書いたメモを渡す。
平成20年10月9日 防犯カメラも設置され、原告は一人部屋に隔離されて日々監視されているのに、Qの1万円が失くなる。
平成20年10月12日 大劇場で宙組公演を観劇した原告は、劇場ロビーの隅で財布を拾ってしまう。拾得物は委員に届けるルールになっていたが、また「盗んだ」と言われることを恐れ、母親が来る数日後まで部屋に置いておくことにした。
平成20年10月20日 原告は、ロッカーの前にあった他の生徒(K)の携帯電話を、渡してあげようと思って拾うが、いじめの計画がわかるのではないか、と部屋に持ち帰って見てしまう。「アイスがなくなった」という名目で「捜索」に来た委員に、携帯と10月12日の財布を見つけられる。本科の特定の生徒宛のDMも原告の鞄の中から発見される。

平成20年10月21日 警察が学校に来る。原告は財布を渡す。コンビニの件に関連して生徒が陳述書を書く。
平成20年10月30日 図書室からなくなった本を捜すという名目で、原告の部屋に捜索が入る。その流れで、原告は数時間監禁される。これは、20日に原告の鞄から本科生へのDMが出てきたことから、委員が本科生へ説明することになり、その間、原告が本科と接触しないようにという目的。これまで「いじめ」があると認識していた本科生は予科委員からの説明により、原告の頭がおかしいと考えるようになる。
平成20年11月8日 授業を受けようとしていた原告は、学校職員に飛行機に乗せられ、自宅に強制送還される。眼鏡などの生活必需品も、自宅学習のためのトウシューズも置いたままであった。
  「当校の認識」としてその日通達された内容は、1.無断で取材を受けた件、2.コンビニでの万引き、3.財布の違法所持、4.他人の携帯電話を無断で見た件、5.6月15日に発見された品物の件、6.共用スプレーを鞄に入れた件。
平成20年11月12日 財布の持ち主が警察に出向き、財布を受け取り、当日の状況を話す。その内容は事務長に筒抜けで、翌々日(14日)には当日観劇していた生徒の洗い出しが始まる。
平成20年11月18日 学校は職員会議を開き、原告に自主退学を勧告。電話で「21日までに自主退学しないと退学処分にするぞ」と脅す。
平成20年11月22日 原告に退学通知が届く。
  ⇒つづきは「時系列:仮処分〜調停」
inserted by FC2 system