宝塚音楽学校96期裁判の記録(全まとめ) 事件の検証

12. 強制送還

平成20年11月8日の「強制送還」についてまとめておきます。

「私が学校に行くと、午前8時30分頃に副校長、事務長、藤井先生に呼ばれ、事務長から文面を読上げられました。私は取材の件等、すでに解決したと言われていたことを含め、何故あらためて聞かされているのか理解できませんでした」「その文面を読み終えると、「このまま自宅待機にします」と命じられたのです。私は「どうしてか」と聞いても、「文面の通りです」という返事が返っただけでした。」「今西副校長から「少しの間だから、その間の必要な物だけ持っていくように」と言われました。」「身の周りの整理すらできないまま、藤井(和弘)先生と女性職員が一緒でタクシーに乗せられ、10時には空港に到着しました。」「あまりにも唐突なことに何が何だかわからないまま職員に従ってタクシーに乗るしかありませんでした。」「自宅学習ができる教科書や楽譜、バレエシューズ等や、毎日必要なメガネや歯の矯正装置も学校や寮に置いたままでした。」(H20.12.21 原告陳述書)

何の予告もありませんでした。そして、身の周りの整理もできない、有無を言わせぬものでした。しかも、飛行機代を自分で払わされているんですよ。(H20.12.26原告母陳述書)

親には、当日朝に連絡があっただけでした。「理由は郵送します」とだけ言ったそうです(原告母証言)。「親に一切の説明なしに(原告)を強制的に自宅に帰し、その後に学校の書面が発送されており、手続きの順序として間違っていると考えます。」(H20.11.14 原告両親から事務長への回答書)…そのような真っ当な手続きが期待できない組織だったのです、宝塚音楽学校は。

なお、ブログの件で自主退学を余儀なくされたWさんも、じつはこの「強制送還」の目にあっています。「自宅待機」を言い渡され、退学処分にすると脅され、自主退学を申し出たとのこと。音楽学校にとって「面倒」な生徒は、自宅待機を申し渡して退学に追い込む、これがおそらくこれまでも行われて来た「手法」なのでしょう。

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