宝塚音楽学校96期裁判の記録(全まとめ)

松本武志弁護士 尋問集

I.O.証言(H22.4.1)より
被告代理人松本)随分、細かい規則もあるんですけれども、こういうのを守らないといけないんですか。
I.O.)はい。
被告代理人松本)どうして。
I.O.)宝塚の代々受け継がれてきた伝統の規則だからです。
被告代理人松本)あなた方で変えたらいいんじゃないの。
I.O.)それはできません。
被告代理人松本)どうして。
I.O.)今までの方々がそのようにされてきたからです。
そりゃ、変えたらいいって思いますよ、誰だって。でも、一応音楽学校側の代理人なんですから、ねえ。
不思議なルールについては→ポイント解説8. 明文化されないのに拘束力があるおかしなルール
原告母親証言(H22.4.2)より
被告代理人松本)【ベタな関西弁】(原告母親の当時のメモについて)これ、どういうご趣旨で話されたんですか。
原告母親)その前後が分からないので。(注:メモのどの箇所を指しているか分からないという意味)
被告代理人松本)前後はあなたここで聞かれてるでしょう。
原告母親)その前後は何ですか。
被告代理人松本)その前後はあなたが聞かれてるじゃない。このとき電話ではなしたか何かでメモしてるんでしょう。
原告母親)そのときの会話の内容を。
原告代理人)示していただけますか、その部分
裁判長)甲オ12号証 1ページ。
なぜそんなに威丈高なのでしょう。
(財布を拾ったのになぜインフォメーションカウンターに届けなかったのか)
原告母親)それは頭になかったんじゃないでしょうか。
被告代理人松本)まあ、通常はそうされると思うんですけど
原告母親)その前に、委員に報告しなければいけないとか、ことこまかな規則が頭をよぎったんだと思います。
被告代理人松本)拾ったら、まず委員に報告するより、届け出るという規則になってると思いますけれども。
原告母親)交番に入るにも委員に報告がいるそうです。
被告代理人松本)交番には行かないで、ですわ。まあ、いいですけどね、それは。
真っ当な規則がある学校じゃないのです。被告代理人はそこをちゃんと理解してないといけなかったのでは。
財布の経緯については→事件の検証8-1. 劇場で財布を拾った
(財布のことが、メモの当日部分に記載されていないという件)
告代理人松本)12日も宙組の観劇に行ったと、これもお話しになったんですね。書いてあるから。
原告母親)それだけしか書いてないということは、その日の…。
告代理人松本)いやいや、それ以外のことは聞いてないんで。
(略)
告代理人松本)「申し開きが立たない」と書いてますけどね。「りょうとく届出がおくれた」とか書いてありますが。
原告母親)はい。それは初めて20日に…。
告代理人松本)まだ質問してない。
これが人に物を聞く態度なのでしょうか。
原告証言(H22.4.2)より
被告代理人松本)例えば、どんなことを伝えもらされてたの。
原告本人)本科と予科で話し合ったことの内容や、話し合いの時間や…そういうことです。
被告代理人松本)そしたら、あなたはどうなるの。
原告本人)話し合いには参加できませんし、本科から知ってるよねって聞かれたことも答えられませんでした。
被告代理人松本)あなたは答えられないと、予科全員の失敗になると先ほどおっしゃってたんじゃないの。
原告本人)はい。
被告代理人松本)そんなことを自らするんですか。
原告本人)はい。
被告代理人松本)自分たちが怒られることをわざわざするんですか。
原告本人)それの意味はよく分からないんですけれども。
こうした素朴な疑問を発する感性を、もっと正しい方向に使えば良かったのに、と思います。
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