宝塚音楽学校96期裁判の記録(全まとめ) 事件の検証

7-4. コンビニでの万引き捏造で学校がしたこと

<暴言>
証拠がないのにもかかわらず、学校側は原告を追い詰めました。しかも、暴言ばかりです。

「原告を見てるとイライラする」「明らかにおかしい」(神田)「(原告は)明らかに不利な立場」「学校・劇団・警察を巻き込んでも自分の名誉を守るのか」(藤井)「本当にやってなかったら言えるんじゃないの」(今西副校長)。

これが本当に、「学校」なのでしょうか。

<警察には介入させない態度を取る>
音楽学校が裁判所に提出した書類には、こう書いてあります。「刑事事件にするのは生徒の将来や学校の信用からしないでおい」た。(保全抗告申立書 H21.4.15)「あくまで学校の生徒の問題としてとりあつかった。」(準備書面4 H22.3.17)「捜査機関ではないので、警察官が現場検証を行ったり、おにぎりがいつ作成されたもの等、その他捜査機関が行うようなことはできない。」(保全抗告申立書 H21.4.15)

建前としては「学校に警察が入るなんて生徒が傷つく」と言いたいのでしょうが、要するに「自分たちの身を守りたい」というだけです。警察沙汰が起きたなんてことを世間には絶対に知られたくないゆえの、言い訳に過ぎません。(このように、「教育」という建前のもと、警察を介入させなかったがためにいじめが悪化することは、他のいじめ事件でも数多く報告されています。)

<調査もどき>
そして「警察には介入させないけれども、独自にきちんと調査した」と彼らは主張します。

しかし、音楽学校の場合は、「調査」と言っても委員の言うことを鵜呑みにしているだけでした。原告が泣いて訴えても暴言で却下し、撮影した写真には盗品は写っていないし(原告が買い置きだと主張するファンタオレンジのみ写っている)、男性職員がお稽古用の下着類まで撮影するセクハラまがいの行為でした。これのどこが「調査」なのでしょうか。

<防犯ビデオを不正に入手>
その一方で、原告が泣いて頼んでも拒絶した防犯ビデオを、こっそり入手していました。地元企業の圧力で、警察からコンビニに提出させたのです→ポイント解説11. 警察との癒着 不正に入手した証拠。そして、事件のあった9月の下旬には、樫原事務長はこのビデオをしっかり見ています。警察から、生徒名を特定するために調査を依頼された、との名目だそうです(樫原証言)。翌月に書かれたGGとEEの陳述書は、このビデオを見た結果をもとにしていると考えられます。

犯人扱いされた原告には、正当な抗議行動を封じておきながら、自分たちだけ重要な映像を不正に入手して、都合のいいように使う。あまりにも卑劣な行為です。

その後ビデオは警察に放置されました。万引きの証拠として、原告にも、仮処分時の裁判所にも提示しなかったのは、違法に入手したことが後ろめたいだけではなく、証拠になるような映像が映っていなかったからです。

しかし、本訴となってから、裁判所に提出してきます。決定的な映像もないし、入手経由に後ろめたいところもあるにも関わらず、です。もはや破れかぶれと言えるでしょう。

<妄想を事実と言い張る>
ビデオを再度見た結果でしょう、本訴でのGG、EEの陳述書はより詳細になり(この二人は、ビデオを見たのは本訴になってからだと証言しています)、さらに樫原事務長の陳述書では当初よりも盗品が増えていくのがお笑いです。「野菜ジュース、パン、もなかアイス」…監視役も委員も誰一人、そんなものを盗んだなんて言っていません。アイスは、防犯ビデオにアイスクリームの入ったケースを覗き込んでいる原告が映っていることから追加したのでしょう(9月中旬にアイスを万引きって、ドライアイスをつけてもらえないから、とても不自然では?)さらに、野菜ジュースやパンは防犯ビデオに原告が見ている様子すら映っておらず、一体何を根拠に追加されたのかさっぱりわかりません。もはや「妄想」です

証言にて。「(原告代理人)コンビニで原告はこういうものをかごに入れていたという具体的な品目の話がありましたが、一番最初に示されたあなたの陳述書には、多分、どこにも書いてないと思います。それはどうですか?」「(樫原事務長)…私の最初の陳述書に書いておったと思いますんですが」…おいおい、書いてないっつーの。あんたが後から追加したんだっつーの。「(原告代理人)(コンビニが警察から万引きの事実が確認できないと聞いたという回答書について)これを見ても、原告がやはり万引きしたということを証人(樫原事務長)は言うんですか」「(樫原事務長)はい! 学校としては…」「(原告代理人)もういいです

これが本当に、音楽学校を預かる「事務長」なのでしょうか。

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