宝塚音楽学校96期裁判の記録(全まとめ) 印象的な言葉

原告の言葉(裁判記録より)

原告陳述書(H20.12.26)より
今回の事を知る身近な人たちからは、そんな酷い学校は止めた方がよいと言われましたが、私は何としても宝塚に戻りたいのです。
教科の先生方へ(H21.1.14)より
私は、6月の半ば頃から同期からのいじめに遭い、辛いことも多くありましたが、学校を辞めたいと思ったことは一度もありません。音楽学校では毎日素晴らしい授業を受けることができ、その先には私の夢である宝塚の舞台があるからです。

私は同期が報告するような盗難行為はしていません。どうかお願い致します。裁判所に提出した私の陳述書を読んでいただけませんか。私も私の両親も、裁判をすることは本意ではありませんでしたが、職員室の先生方は真実を明らかにしようとしないまま、私一人を悪者にして退学処分にしました。そのようなことがどうしても理解できないのも理由の一つではありますが、音楽学校に戻り、一日も早く先生方の授業を受けたいと強く願う思いがこのような裁判になってしまいました。
原告陳述書(H21.6.4(仮処分決定後も学校に戻れない時期。高裁へ提出))より
私はいつでも学校に戻れるように、今まで通っていたバレエスクールでバレエをしたり、フィットネスクラブに毎日のように通ってダンスやエアロビクスで体を動かし、声楽の練習も続けてきました。

私は家族や弁護士の先生と2月7日からの登校と決めて、宝塚の舞台に立つために精一杯頑張っていこう、これからは同期生にも自分のことを理解してもらえるように努力していこうと決意して、たくさんの荷物を持ち、気持ちを強く持って登校しましたが、結局学校の職員や弁護士に門前払いされました。学校の授業を受けることしか考えていなかった私は、あまりのショックに学校からの帰りはよく覚えていません。

私は宝塚歌劇団に入るために、同期生が私に対して行ってきたいじめ、暴言や不当な扱いに耐え、学校側が私の言い分を認めないで一方的に私の非を認めろと迫られても耐えてきました。それはいずれ一人前の劇団員となれば晴れることだと思ってきたからです。
原告陳述書(H22.3.31(本訴中))より
一人で抱えていて辛いことはたくさんありましたが、両親には心配をかけたくないと思っていました。それに、授業は、ジャズダンスやタップダンス、日舞、ポピュラー声楽など今まで知らなかった素晴らしい世界を経験させてくれて毎時間すごく感動していましたし、両親に連れ戻されるかもしれないと思うと全てを話すことはできませんでした。

声楽は受験のために半年間習っただけでしたし、バレエ以外の踊りや演劇は一度も習った事がありませんでした。短い間でしたが、どの授業も基礎から丁寧に教えていただき世界が広がりました。音楽学校の授業は素晴らしい時間でした。毎時間、授業が終わるたびに音校で学べる感謝の気持ちでいっぱいになりました。先生方にお礼も言えないままこのようなことになってしまい、とても残念な気持ちです。
調停後のコメント(H22.7.14)全文
「退学処分の取り消し」という望みをようやく認めて頂き、嬉しく思っています。それと同時に、宝塚の舞台に立つ夢がとうとう叶わなかったことについては、大変残念に思います。授業でご指導いただいた先生方にお礼を言えないまま学校を去ることも、とても残念です。音楽学校に対しては、私に対するのと同じような過ちを二度と繰り返してほしくないと思います。

私は、退学処分となったことやその取り消しを求めていることについて、出来れば誰にも知らせることなく、誰にも迷惑をかけることのないよう、両親や弁護士の先生と相談して、できるだけ穏便な方法で解決できればと願っていました。しかし、結局本訴になり、大きく報道される結果となりました。でも、報道を通じて私のことを知った多くの皆様から、たくさんの励ましや応援をいただき、心の支えになりました。名前も存じ上げない多くの方々からの温かい文章を読み、いつも励まされてきました。皆様からの励ましの言葉は一生の宝物にします。応援してくださった方に心から御礼を申し上げたいと思います。

結果が出た今、私は早く気持ちを切り替えて、宝塚の舞台に代わる新たな夢を探していきたいと思っています。ありがとうございました。
応援メッセージサイトへのお礼(H22.7.28)より
メッセージを送ってくださった皆さま、今まで本当にありがとうございました。皆さまからのたくさんの励ましのお言葉や応援のメッセージは、私の心に強く響き、勇気を与えてくれました。なんと表現すれば良いかわからないほどに、いつも感激し、そして感謝していました。

皆さまの温かいメッセージのお蔭で、私は前を向いて歩く元気をいただきました。これからは何かで苦しんでいる人を見かけたら、皆さまのように優しく声をかけ、手を差し伸べる勇気のある人になりたいと思います。

Wさんの言葉(裁判記録より)

Wさん陳述書(H22.3.31)より
ブログによって私が原告に対するいじめの主犯であったかのような噂が立ってしまい、私自身も非常に辛かったのですが、原告ご本人から『私は虐めてい ない』とはっきり言って戴けました。真実は自ずから明らかになっていくと思いますが、私自身も私なりに知っていることを正直にお話しましたつもりです。

私自身もブログの件で音校から退学処分にすると言われ、やむなく自主退学の道を選びましたが、確かにブログをやっていたこと自体は反省しなければならないにしても、退学までさせられる必要があったのか、夢を諦める必要があったのか、についてはまだ自分の中で整理できていません。
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