宝塚音楽学校96期裁判の記録(全まとめ) 印象的な言葉

原告の恩師の言葉(裁判記録より)

K先生から原告への手紙 (H20.9.16)より
これまで私が知っている○○さん(原告)の様子から想像すると、今回の出来事は、○○さんにとって大きな戸惑いを感じると共に衝撃的な事だったでしょう。人はこれまで経験した事がない大きなトラブルに巻き込まれると、自分自身らしさを保つことが困難になる場合があるのだと思います。しかし、そんな時こそ、それまで自身が正直にまっすぐ生きてきたことを忘れずに、誇りを持って歩んでいって欲しいと思います。
K先生陳述書 (H20.12.26)より
○○さんは明るく誠実で、正義感のある生徒です。1年生のときは、級友が嫌がらせの手紙をもらったことを勇気を持って私に訴えてきて、解決のきっかけを作ってくれました。陸上競技では、走り高跳びの選手として大会で入賞を果たし、(略)合唱委員長としても全校の信頼を得ながら、全校合唱の練習指導や指揮者を務めました。

今回は、○○さんに関わり、盗癖の有無についてのお尋ねのようですが、中学校3年間を通してそのような件に関して事案確認が一切無かったことを、ここに陳述書として提出いたします。
H先生から原告への手紙(H20.12.26)より
○○さん(原告)が絶対そんなことをする人ではないことを先生は分かっています。
H先生陳述書(H20.12.26)より
2年間、○○さんを見てきましたが、問題行動は一つもなかったです。学級ではリーダー的な存在であり、問題を許さないという姿勢があり、物事を真剣に考えて行動していく生徒でした。

今回、盗癖の件について疑っているようですが、そんなことは一切ありませんでした。
I先生陳述書(H20.12.26)より
(原告は高校)入学当初より、生活態度、学習態度とも優秀で、また周囲の生徒とも良好な交友関係を続けていました。

(略)宝塚音楽学校入学に際し、本校を中途退学する決心をしたのも、ひとえに自分の夢の実現のためであったと思われます。ゆえに今回の件については、全て納得できないとの憤りを強く覚えております。

原告について、盗癖の有無をお尋ねのようですが、本校在学中、そのような件に関して事案の確認は一切なかったこと、ここに陳述書として提出します。

原告の叔父の言葉(裁判記録より)

陳述書(H22.4.16)より
○○(原告)が宝塚音楽学校に合格したと聞いた時は、家族で喜び合った思い出が甦りますが、それも束の間、兄や義姉から、○○が大変辛い目に遭っていると聞き、ずっと心配しておりました。
この度の裁判で、○○が「中学の時に叔父と一緒に精神科を受診した」として、その叔父として私の名前を挙げたそうですが、○○や義姉が言っているように、実際にはそのような事実が一切ないことを陳述書として提出いたします。(略)

私の家族と兄の家族とは大変良好な親しい間柄で、甥(○○兄)と姪(○○)は自分の子どものように可愛がってきました。 私は兄の子ども達を生まれた頃から見てきましたが、素直で大変優しい子ども達です。(略)

今回の裁判で、○○がなぜ学校で私の名前まで出したのか本人に確かめました。
○○は、同期生から深夜までの長時間、盗みを認めるように責め続けられ、そのうち生徒の一人から優しく「精神的におかしくなることもあるんだよ」等と言われて頷いたような気がすること、そのうち精神科に通ったということが既成事実のように言われるようになってしまい、親が知らないのはおかしいと言われ続けたことから、苦し紛れに親に内緒で行ったことにするために、東京の叔父と行ったと言わざるをえなくなったそうです。学校からもその叔父の名前を言えと責められたため、私の名前を話したということです。なぜ、このような流れになってしまったのか分かりませんが、○○がそのような嘘を重ねるのはよくよくの事情があってのことだと思います。

財布の持ち主の言葉(裁判記録より)

聞き取り書(H21.6.4)より
私は原告が私から財布を盗んだという方向で使われるとは夢にも思わずに質問に受け答えしたことになり、とてもショックを受けました。私が(音楽学校の)二人の弁護士に説明した内容は隣に座った生徒は原告とは異なる印象の人物であること、私のカバンから観劇中に財布を抜き盗ったりカバンからこぼれた財布を拾ったりすることはあり得ないということです。

私は宝塚側の弁護士達に騙されたという思いで情けなく、かつ激しい憤りを感じています、私は今年の2月27日に原告に直接お会いしたときに、この人ではないと確信しましたし、弁護士達にも、そのように話したのに、彼らはまったく逆の意味の証拠として提出したことになります。このようなことで原告に迷惑をかけたのではないかと申し訳ない気持ちで一杯です。

以上話したとおり、林弁護人の立証趣旨は私が話した趣旨とは全く異なる内容ですので、そのような証拠として使用しないようお願いします。

原告の母親の言葉(記者会見より)

記者会見(H22.7.14)より
本日ようやく調停成立という事で、退学処分の取り消し、卒業資格を取得した事を認める、この裁判を通じて娘の名誉は完全に回復されたと信じています。また応援してくださった方たちもそのように受け止めていただけると信じています。本日を迎えるまでには、娘にとって、10代の子供にとってあまりにも長く無駄な時間が過ぎてしまいました。とてもつらい日々でしたけれども、今日ようやく成立したという事でほっとしております。うれしい気持ちです。
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